ほんの一文字に

ほんの一文字に

前回ブログを書いてからちょうど今日で一週間。
生来ののんびり屋の私には なにほどの変化も 目に見える程の頑張りも成果も無く ぼ~っと なんとなく過ぎた一週間。

同じ時間なのに 緑の葉に真っ白な花が初々しく 花嫁のブーケのようだと感動したナナカマドの花は 白からジャワテイカラーに変化し 花穀《はながら」となり その下には5ミリほどの緑色の実が沢山なっている。
{すごいねぇ~ えらいねぇ~ こんなにがんばっていたのねぇ~》と思わず声に出して語りかけてしまった。

誰が見ていようといまいと 誰に認められようとられまいと 与えられた時間割をきちんとこなし自分の務めを果たし 成すべきことを成す。本当に凄いことだ。偉いな~と心から思う。

季節になれば誰にも教えられなくても 発破をかけられなくても 自分の花を咲かせ実を結んでいる。
歌の文句ではないけれど 季節の時計を巻くのは誰?

五月の風の心地よさに誘われて 更に散歩の足を伸ばした。
自然の営みから受けた感動が足取りを軽くさせもっと歩いていたいと思えたからだ。


《また自然から教えられちゃったなぁ》と思いつつ歩いていると その感慨を壊すような大きな声で三人連れの私と同年代くらいの小母チャマ達。
活力あふれる小母チャマパワーで大声で話しながら私の後ろを歩いてくる。

聞くともなしにその会話が耳に入った。
「○○さんって 手はきれいだね」 「・・・・・」もう一人に賛同を得るべくもう一度「手はきれいだね 白いし筋〈すじ〉ばってないし。私は駄目 節〈フシ)が太くて」「・・・・・」


あらあら。《節が太いから駄目なのではなくて 貴女の言い方が駄目なんです・・・》と言ってあげる訳にもいかず 《困ったことだなあ》と思いました。
100%悪気はないのは解っていても あまり嬉しい誉められ方ではありません。

「手は」の《は》が問題です。
たとえば人をほめるつもりでも 「○○さんって 字はきれいね」と言われてもあまり嬉しくありません。
字はきれいだけれど それ以外問題があるような言い回しだからです。
これを「字がきれいね」と言われたら 素直に嬉しいなと思うでしょう。
更に嬉しいのは 「字もきれいね」沢山の長所や美点のほかに字もきれいと言う最高のほめ言葉になるからです。

不等号で表すと 【 は ≦ が ≦ も 】
ほんの一文字の 小さな助詞に 込められた力は 大きく深いものです。

折角の仲良しのコミュニケーション。誤解されることなく自分の思いを伝えたいものです。
ほんの一文字の 小さな助詞の 大きな力を借りながら。 


今日はたくさん歩きました。いつもより足を延ばしたお陰で 満開の藤だなのお庭があり 薄紫の優しい色合いの花房が垂れ下がり その見事なこと。しばし見とれてしまいました。

さて そろそろ家に帰らなければ・・・家族も帰ってくるし 歩き疲れたし。
***くたびれて宿借る頃や 藤の花***

藤の花房は 美しいけれど 重そうに垂れ下がっているので どっと疲労感を覚えた 芭蕉先生の句を 身を以って味わいつつ 帰宅の途につきました。
小宅と雖も 疲れた体を引きずって 宿探しをすることなく 雨露をしのげることにも感謝です。
 


拙いブログを最後までお読み下さって有難うございます。
毎週火曜日に更新しています。 次回は六月七日です。どうぞご覧くださいませ。

コメントの投稿

Secre

No title

こんにちは
先日は、私の拙ブログを楽しんでいただいてありがとうございました。
コメントを拝見し、言の葉さんの笑い顔が浮かんでくるようで、
コチラも、笑いがこみ上げて来て、嬉しかったです。
鼻は大丈夫でしたが・・・^^。

小さな助詞にこめられた思い・・・
その通りだと思います。日本語は、難しい。
でも深くて、細かい情感を載せて彩るのは本当に面白い。

上手く使いこなせてなくて、
失礼な思いを知らずさせてる私かもしれません。
遠慮なく、御指導下さいませませ。

No title

たった一文字違うだけで
全然違うニュアンスになってしまうんですよね
日本って季節と同じように言葉も繊細だから
上手に扱うのって難しいですね

きちんと使えればこれほど美しい言葉の国ってないと思うのに(-_-;*)
でも綺麗な言葉に素直に感動できるのも
日本語ならではなんでしょうね

No title

 相馬先生、こんにちは。いつも先生のブログが楽しみで、毎週仕事を乗り切る活力になって
いる今日この頃。

 一文字の違いですね。それは自分も気をつけている事ですよ…印象がかなり違ってきます
からね。

 「は」は「あの人は○○だけど、字は綺麗だ」というフォローとして使えばまだ良いのですが、
「字は綺麗だけど、あの人は○○だ」という言い方をする人も身近にいて気になっております。
褒め言葉を先にするか後にするかの違いなのですが、それだけでもかなり印象が違うものだなあ、
と思うのですが。

 松尾芭蕉の俳句ですね。晩春の暮色の中に淡い紫の藤の花がおぼつかなく咲き垂れて、
そこはかとない旅愁と春愁を誘う。という意味だった?と記憶しておりますが……。

 でも確か前文に「・・・うしろに背負ひたれば、いとど臑よわく力なき身の、あとざまにひかふ
るやうにて道なほ進まず、ただものうきことのみ多し。」とあり、 芭蕉は一刻も早く旅籠につい
て休息したいと思っていたのでしょう。

 本当に疲れた体を引きずって、宿探しをすることなく雨露をしのげることに感謝ですね。

No title

ほんの一文字で 相手を不快にさせたり

喜ばせたり

日本語って難しいですよね。

日々素敵な言葉で相手を喜ばすことができるよう

自分の耳に入ってくる言葉が 心地良いように

使わなければと思います。


No title

なるほど!!
は<が<もですね。

納得しました。
仕事柄、人と接するのが多いもので参考にさせて頂きます!!

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No title

なるほど!勉強になりました^ー^
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言の葉IS

Author:言の葉IS
みちのく秋田在住。
座右の銘{往く言葉が美しければ 還る言葉も美しい}
日常の小さな出来事を綴ります。

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