星の夜の成人式

遠き日の自分へ


今日は成人の日。
振袖とふわふわのショール姿の 成人式の定番スタイルの華やかな映像がTVの画面から流れる。
今年の新成人数は過去最低を記録しているそうだ。

若い人が嬉しそうに画面一杯の笑顔で映っているのを見るのもいいものだ。

十年一昔と言うから 何昔も前のことを想い出す。

子供の頃から体が弱かった。
六歳の頃。親元を離れて入院した日々。日暮れ時は殊に悲しかった。
良く星を眺めた。

高校一年生の時 また入院生活を送った。
高校を休学した。
手鏡を通して窓から見える範囲の星を眺めた。
退院まじかには屋上に上って満天の星を眺めた。

退院した時 母は学校になど行かないで安静して家でずっとのんびり過ごすようにと言った。
父は たとえ入退院を繰り返しながらでも学べるときは学校に行くべきだと言った。

体調の悪い日は父が車で送り迎えをしてくれて無事に高校を卒業した。
体調のいい日も悪い日も 家と学校を往復するだけの3年間だった。

高校は休学したため一年遅れた。
当然のことながら復学すると同級生は上級生になっていた。
大学に入ると浪人した人や社会人となってから入学してきた人もいて 一年間の遅れなど全く気にならなくなった。

大学の寮でも成人式に出席するからと遠路でも実家に帰る友人たちもいた。
当然のことながら母からも執拗なくらい帰宅を促す手紙や電話が来た。
それを申し訳なく思いながらも断った。
人生で初めて母に従わず自分の意見を通した日だった。

同室の人も帰省し 空間の広がった部屋でゆっくりとココアを煉った。
いつもよりもゆっくりと 丁寧に煉ったココアは甘く芳醇な香りと艶が増した。

寮の窓から星を眺めた。
父への思いに繋がるココアを飲みながら 様々の来し方が走馬燈のように次から次へと浮かんできた。
無事に二十歳を迎えたことの感慨と父への感謝の思いに胸が熱くなったあの日。
自分で望み夜のしじまに一人で迎えた成人の日。星の美しい夜だった。

「真砂(まさご)なす 数なき星のその中に 吾に向かひて光る星あり」
正岡子規の短歌そのままに自分の星を見つけたあの日の思いが蘇る。

今日あることに感謝しつつ 日々を大切に紡いでいきたい・・・成人の日に綴る遠い昔の自分への独り言。


拙い記事をご覧くださって有難うございます。
(言の葉ISの絵のない絵本)は毎週火曜日に更新しています。
次回は一月二十一日を予定しています。どうぞご覧下さいませ。 

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No title

おはようございます♪

人の人生は様々ですね
お父様はお父様らしい愛を お母様はお母様らしい愛を精一杯言の葉ISさんに注がれた様子が伺えます

自分の成人式の想い出は何もありません 当時は生きる事に必死でした
当然お振り袖等着た事もありません すでに故郷を離れていたので式の参加等
考えた事もなかったのでしょうね

この頃からでしょうかね セレモニーと言う物に全く興味を持たなくなったような気がしています

テレビから流れてくる成人の様子をちらとかいま見て皆同じようなヘアースタイル・お振り袖個性がないなぁと思わずにはいられませんでした
中にはいつもの如く奇抜な紋付き袴・お振り袖に肌もろ見せの刺青紛いの物 古き良き時代の日本は何処へ

これらの若者はごくごく一部で殆どの方はまともなしっかりした成人なのだとは思いますがね
ややこしい時代に生まれ育った若者がどう生きて行くのかは難問なのでしょうね

毎日寒い日が続いています 今年の寒さは異常ですね
秋田も雪に囲まれて日々の生活にもご苦労が多い事とお察し致します

後2カ月 我慢すればまた春がやってきます ここが頑張りどころ一つ気合いを入れましょうか

No title

私の娘二人も成人式には参加しませんでした。二人とも経済観念がしっかりしていたのか、振り袖なんかいらない、買ったり借りたりするお金があるのならお金でちょうだいと言われました。それで送金してやったことを思い出します。
とにかく二人とも無事に結婚し、自立してくれたことが一番の親孝行だと思っています。

こんにちわ
成人式に出て自分は大人になったんだなと感じました。

着物を来て出たのを思い出します。

鍵コメ様

鍵コメ様 こんばんは(*^_^*)

思いも掛けず温かいコメント第一号を頂き 嬉しく思っております。

人生は人それぞれですが 私は今こうしてあることを奇跡と思えるくらい有り難く思っています。

今こうしていられるからこそ 沢山のブロ友様や鍵コメ様とも繋がることができました。

これからもご縁を大切にと思っております。どうぞよろしくお願い致します(*^_^*)

はやとうり様

はやとうりさま こんばんは(*^_^*)

> 人の人生は様々ですね
> お父様はお父様らしい愛を お母様はお母様らしい愛を精一杯言の葉ISさんに注がれた様子が伺えます

有難うございます。自分の体の弱さのせいで両親には多くの不要な心配を掛けました。
今なんとか慎ましくとも人並みに暮らしていられるのは両親から命を貰い それを守ってもらったお蔭だと
心から思っています。
自分なりの精一杯を以って 命の日を煌めかせながら 大切に生き切っていきたいと希っております。


> 毎日寒い日が続いています 今年の寒さは異常ですね
> 秋田も雪に囲まれて日々の生活にもご苦労が多い事とお察し致します

寄せても寄せても積もる雪寄せに心身ともに疲弊しております(>_<)
でもきっと 雪国で暮らすようにと言うのが運命なのだと思いますから頑張るしかありませんね。
今年も年末ジャンボは外れましたから(笑)

> 後2カ月 我慢すればまた春がやってきます ここが頑張りどころ一つ気合いを入れましょうか

はい。有難うございます(*^_^*)
そうおっしゃって頂くだけでも 希望が持てます。
春・・・・・勇気と希望の湧く とっても素敵なマジックフレーズです!!
いつも温かいお気遣い有難うございます。頑張りますね!

はやとうりさまも 体調が思わしくないようで案じています。
どうぞご無理をなさいませんようご自愛くださいませ。

よたろう様

よたろうさま こんばんは(*^_^*)

いつも貴ブログで教育者としてのお立ち場からの記事を拝見しては学ばせて頂き
自分を磨く鏡とさせていただいております。

> とにかく二人とも無事に結婚し、自立してくれたことが一番の親孝行だと思っています。

本当にそうですね。素敵なお嬢さん方ですね。
可愛いお孫さんにも恵まれ 何にも勝る親孝行ですよね(*^_^*)
親を安心させてくれること 元気でいてくれること 離れていてもそれだけで十分に有り難いと私も思います。

春になるとお孫さんたちもそれぞれ進級し また楽しみが増えますね。(*^_^*)
我が家も初孫が小学校一年生となります(^^♪

 

ネリム様

ネリムさま こんばんは(*^_^*)

> 着物を来て出たのを思い出します。

ご両親の心づくしの着物姿。大切な思い出ができましたね(*^_^*)ご両親に感謝ですね!

私の時代は1月15日が成人の日だったので いつもこの日が巡ってくると蘇る大切な思い出です。


成人式

こんばんは。
学生時代の闘病生活が今の文学少女言の葉さんを育てたのでしょうか。

まあ成人式は私の時代は出る気もしませんでした。
突っ張っていたのかもしれませんが、市長さんなどの祝辞を聞くのなどナンセンスという感覚がありました。
中学・高校と電車で他市の学校に行っていたので今の同級会のような仲間に会うと言う感覚もありませんでした。
人それぞれですが、成人式などという儀式はもういらないと思っています。
お祝いしてあげるようなものではないし、まして振りそでに親が大金を出してまでやるのは反対です。
しかし男と女では考え方も違うのでしょうね。

私は「皆が振りそでを着ているのに自分の子が惨めな格好で行かせるのがかわいそう」なんて思える成人式は止めたいです。

みな平服で出席して下さいなどと呼びかけてもきっと真っ赤になって反対を叫ぶお母様方の姿もありそうですね。

No title

娘も再来年成人式です。
ついこの間、自分の成人式だったような(^^ゞ
実家に帰るたびに母からいくらかのお金(おこづかい)を
もらうので、自分の通帳に貯金してそのお金で
振袖を母からということで買おうと思ってます。
それまでに、もう少し痩せてくれると
いいんですが(-_-;)

息子の友達も冬休みから心臓の手術のため
入院しました。
知っている子だけに心配です。

娘が4歳息子が2歳のときに、1ヶ月半程入院
したことがあります。
病室の窓から洗濯物を干している家を観て
羨ましく、手術の翌日にあまりの痛さで
歩くのを拒んでいたら「子供達が待っているだろう!」っと
先生に怒鳴られました。
それまで大きな病気をしたことがなかったので
ごくごく普通の生活がこんなにもありがたいものだと・・・
生かされていることをつい忘れがちになりますが日々感謝ですね

Roman様

Romanさま こんばんは(*^_^*)

> 学生時代の闘病生活が今の文学少女言の葉さんを育てたのでしょうか。

有難うございます。
家と学校の往復だけで 友人たちと寄り道をしておしゃべりしながら歩くとか 甘味所に寄るとか 本屋さんで立ち読みをするとか そういう時間や機会には恵まれませんでしたが 読書の時間と機会だけはたっぷりとありました(^^♪
今は年と共に読書量も減り 気力も視力も弱り パールバックの大地など一気に読み切った日が懐かしく思われます。できる時にできることをしておいてよかったと思っています。

> まあ成人式は私の時代は出る気もしませんでした。
> 突っ張っていたのかもしれませんが、市長さんなどの祝辞を聞くのなどナンセンスという感覚がありました。

私も二十歳までの様々な時間を自分でゆっくりと反芻したり 丁寧な時間にしたくて このような過ごし方をしました。
今も満天の星のまたたきと その中で自分としっかり目が合うように思えたあの星との出会いが 心にも目の奥にも深く刻まれています。
何十年経っても薄れることなく私の大切な思い出であり宝物です。

Rin様

Rinさま  こんばんは(*^_^*)
お嬢さんの成人式楽しみですね!

> 振袖を母からということで買おうと思ってます。
お母様も喜ばれますね(*^_^*)
とっても素敵なことですね!

> それまでに、もう少し痩せてくれると
> いいんですが(-_-;)
若い時のふっくら感って 可愛いし健やかさを感じて好ましいものですよ。
メタボな中年太り(私)と違って パーンとした張りと輝きがあって眩しくて羨ましいくらいですよ(*^_^*)

> 息子の友達も冬休みから心臓の手術のため
> 入院しました。
> 知っている子だけに心配です。
心配ですね。早く元気になって復学し卒業する時は息子さんと一緒にできるといいですね。
手術が成功し順調に回復してくれることを願いたいですね。

> 歩くのを拒んでいたら「子供達が待っているだろう!」っと
> 先生に怒鳴られました。
きついけれど そのお蔭で頑張れて早くご家族のところに帰れたのでしょうから 今は感謝ですね(*^_^*)

> 生かされていることをつい忘れがちになりますが日々感謝ですね
そうですね。生きると生かされるの違いを大切に受け止めながら 感謝の日々を紡いでいきたいものですね。

No title

おはようございます 言の葉ISさん。
ご両親と離れての入院生活は
幼かった言の葉ISさんにとってどんなに淋しかったことでしょう。
同時に ご両親のお気持ちを想うと胸が締め付けられます。
慈しみ愛して育てられたことが十二分に伝わってきますから。
見えないところできっと涙を流された日もあったかもしれませんね。
お父様とお母様の意見の違いもあったのでしょう。
すべては言の葉ISさんを大切に思い
言の葉ISさんにとって どうすることがこの子を生かせてあげられるか
たくさんたくさん話し合って方向性を決めたのかもしれませんね。
ご自分の意思で決めた二十歳の夜
離れた場所にいてもお互いを想い合えた星の夜。
辛く淋しい経験は人を優しく育てますね。
言の葉ISさんの原点を見せていただけた気がします。


イヴまま様

イヴままさま こんにちは(*^_^*)

> 同時に ご両親のお気持ちを想うと胸が締め付けられます。
有難うございます。
中々入院できないところを いろいろな方の仲介があって 午前中は勉強をして
午後からは安静時間のある 当時珍しいシステムの病院に入院しました。
まだ若かった両親が よその方に頭を下げて回ったことで叶った入院だったようで
今の自分の非力を考えると安易にはできないことで有り難く思うばかりです。
両親にも不要な心配や手間ばかりかけて来て現在があります。親なればこそと感謝です。

イヴままさんが行間の思いまで 余りにも良く汲み取って下さったので
想いが溢れて来て ご返事を打つ手が止まってしまいました。

母となり 祖母とまで成れた今を大切に丁寧に紡いでいきたいとの思いを新たにしています。
有難うございました。

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大変長いことご無沙汰を致しました。
お詫びを申し上げます。
今年もよろしくお願い申し上げます。

「吾に向かひて光る星あり」
寮で自分で練ったココア入りのカップを胸に抱きながら
迎えて成人の日の思い出。
その時の我に向かいて光る星はいまだに
その輝きを放ち続けていることと思います。
忘れ事のできない素敵な成人の日の思い出ですね。

サム様

サムさま こんばんは(*^_^*)
こちらこそご無沙汰を致しておりました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

>「吾に向かひて光る星あり」
> その時の我に向かいて光る星はいまだに
> その輝きを放ち続けていることと思います。
> 忘れ事のできない素敵な成人の日の思い出ですね。

有難うございます。
その時の星は自分の星として名前を付け
夜空を見上げるたびにアイコンタクト?をして語りかけています。(*^_^*)
大好きな星空を冬はあまり見ることができませんが春の星座を楽しみに待ちわびています。

サムさまのブログがまた拝見できることを嬉しく思っております。
御教えと学びの多い品の良いブログで大切なお訪ね先です。
お時間のある時にゆっくりと更新なさってくださいませ。

想いも掛けず嬉しいご訪問を頂きました。
冬の夜空に一等星の輝きを見つけたように嬉しいことでございます。
有難うございました(*^_^*)

プロフィール

言の葉IS

Author:言の葉IS
みちのく秋田在住。
座右の銘{往く言葉が美しければ 還る言葉も美しい}
日常の小さな出来事を綴ります。

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