(番外編・箸休め)秋田の工芸品

樺細工(桜皮細工)


陸奥秋田の小京都と言われる角館に伝わる樺細工(桜皮細工)。
山桜の樹皮を削ったり磨いたりして美しい紋様を作り出す 世界でもまれな樹皮工芸。
万葉集や源氏物語でも賛美されているそうな。

雪に埋もれ 雪掻きに追われる日々。
疲れた体に沁み込む一服のお茶の美味しいこと。
外の白の世界で冷え切った身体と心を 一椀の美しい緑がゆっくりと染み渡り温めうるおしてくれる。

京都にいる次男が 折々に送ってくれる美味しい宇治茶。
その茶葉を樺細工(桜皮細工)の茶筒が湿気から守り美味しく保存してくれている。

桜の皮ならではのしっとりとした触感と優しさ。
缶でできた茶筒のようなひんやり感がないのも 冬はことに嬉しいことだ。

茶筒を眺めているうちに 秋田の樺細工を御紹介しようと思い立ち 家にあるものだけだが映してみました。
秋田を少しでも広く多く知って頂き興味を持って頂ければ嬉しいことです。

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樺細工の茶筒。技量不足で上手に映せませんが 山々が連なる中に茅葺の里の家がある構図です。

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茶筒本体の中も 中蓋も外蓋もすべて樺細工で 丁寧な仕事ぶりに職人の心入れを感じます。

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樺細工の夫婦湯のみです。秋田名物の蕗の模様があしらわれています。

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同じ桜の樹皮でも部位によって色目が異なり それを巧みに使い分けて表現されているのを よくご覧いただけるように湯呑を寝かせて映してみました。(*^_^*)

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樺細工の壁掛けです。転勤生活ばかりでしたがやっと落ち着き小宅ですが終の棲家を得ました。夫の上司が下さった新築祝いの品です。大切に飾らせて頂いていますがはや16年の歳月がたち房の色が褪めてしまいました。こういうものの手直しってできるのでしょうかね。もし叶うなら房を新しく整えたいものだと思いながら映しました。

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樺細工の小箪笥です。四方とも樺細工です。小物入れはほかにもあるので玄関の棚の端に置いて家族全員の車のスペアキーや自転車の鍵などを入れています。帰宅したら必ずここに入れるので外出の時も鍵を探さずに済みます。宅配便の方もお待たせしないようにシャチハタも箪笥の上に置いてあるのも便利です。(*^_^*)

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樺細工の花台。どんな色や形の花器でも邪魔にならずに引き立ててくれます。
お花のない時期。雪で外出もしないので お花の代わりに 梅模様の花器を載せました。後ろの梅の小屏風は妹からの贈り物です。季節が巡ってきて屏風を出し入れする度に心に温かいものが広がります。この屏風を飾るころ雪国の和室は家の中とはいえピーンと空気までが凍っているような状態なのでなおのことそう思えるのかもしれません。
座敷の電機は居間の照明とことなり 蛍光灯ではなくかさにも和紙がかかっているので 少し暗く映っています。


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六角形の菓子鉢です。懐紙を敷いて秋田唐土(諸越もろこし)を盛るととてもさまになります。
余談ですが諸越もいつかアップしたいと思いますが 落雁のような干菓子で口に含むとぷ~んと小豆の香りが広がります。その美味しさを称えるのに 諸々の菓子を超える美味さの意味から諸越(もろこし)と言われるようになったそうです。

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手長盆。お盆の周囲が樺細工。朱色の地に金で書かれた蕗が愛らしいポイントで全体を引き締めています。

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樺細工丸盆。大胆なデザインです。秋田音頭に秋田では雨が降っても唐傘などいらぬと歌われるほど傘よりも大きな蕗が採れます。蕗も秋田の自慢です(^^♪


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亡き姑からの頂き物の文箱です。「貴女はよく手紙や文章を書く人だから」と言いながら手渡してくれました。
厳しい姑でしたが一度だけ「○○(夫の名前)が こんなに偉くなるなんて思ったこともなかった。こんな山奥から出て行って偉くなるなんて大したもんだ。あなたの内助の功だな。それだけは悔しいけれども認めねばなんねえ」と言いました。三十数年仕えて後にも先にも一度だけ褒められたことであり 唯一の頂き物です。

私が嫁いだ時から本棚に飾ってあり 新品ではありませんが 大切にして自分たちは使わないまま飾っていたものだとみて知っていたので 私も大切に使っています
職人の丁寧な仕事ぶりを酌みながら大切に使っていこうと思っています。
泣いた日も沢山ありましたが 今は一つ一つが懐かしくさえ思われます。
時間と言うものが ゆっくりと熟成し辛いことも悲しいことも 全てを浄化させてくれるのかも知れません。

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樺細工の匙。他の樺細工は全て頂き物ですが この匙だけは唯一自分で買いました。
理由は 思い切らなくても買えるものだからです(^^♪

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お判りでしょうか。匙の持ち手の部分が樺細工になっています
調理用の大匙くらいのものは 黒豆や大豆を煮た時に盛り鉢に添えたり お菓子の甘納豆を銘々皿に取り分ける時などに添えています。小さな匙は白玉やお汁粉を頂くときに添えると口当たりも柔らかくて美味しく感じられます。

以上 アキタの樺細工(桜皮細工)をご紹介いたしました。
家にある物だけなので 古いものばかりですが 店頭でご覧頂くととても美しく手仕事のぬくもりが伝わってきます。
折々に秋田のことをご紹介できればと思っております。

拙いブログを最後までご覧くださって有難うございます。
(言の葉ISの絵のない絵本)または画像で綴る(番外編・箸休め)のどちらかを毎週火曜日に更新しています。
次回は二月四日を予定しています。どうぞご覧下さいませ。



 
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Author:言の葉IS
みちのく秋田在住。
座右の銘{往く言葉が美しければ 還る言葉も美しい}
日常の小さな出来事を綴ります。

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