謙譲の美徳

時には素直な伝え方で

今日も キラキラと眩しいほどの いいお天気。
カラッと晴れ渡り 少し強めの風がさわやかで心地よい。

街路樹のポプラが 風が強く吹く度に 一斉に葉をそよがせ バサッツ バサッッと音が聞こえてきそう。青嵐「せいらん」まさにあおあらし。

「昔のお人は ほんに風流な。青き嵐とは言い得て妙」などと 勝手な節をつけて詩吟風に吟じたり? 謡曲風に「お謡い 観世流」などと車の中なのを良いことに 「手前勝手流派」で 一人遊びをしながら上機嫌で 大学病院へと車を走らせた。

今日はとっても嬉しい日。可愛い赤ちゃんに会いに行くんです。
病院というと 《お見舞い》が多いけれど 今日は《お祝い》に行くのですから心浮き立つ思いです。
話し方教室をしていた時の生徒さんに赤ちゃんが生まれたのです。

メールが届きました。〈先生お元気ですか?無事に産まれました。是非赤ちゃんを見にいらして下さい)いつもとっても気配りの行き届いている彼女らしく 面会時間も記されていました。

「おめでとう!なんて嬉しい日でしょうか」そのあとにお花や笑顔やハートマークや天使など 携帯にある沢山の喜び表現のマークを一杯にして返信しました。
そんなやり取りがあって元気な そして鼻の高い ハンサムな赤ちゃんとご対面。
可愛い 可愛い 良い赤ちゃんでした。

***含む《ふふむ》乳《ち》の 真白きにごり 溢れいづ 子の紅《くれない》の 唇生きて***
                                    美智子皇后様御歌


若いパパとママの付けた 現代風の素敵な名前で呼びかけながら抱っこを堪能させてもらい面会時間終了。両腕に残る赤ちゃんの温かい感触と 赤ちゃん特有のにおいを 幸せのお福分けとして楽しみながらエレベーターに乗りました。

途中 車椅子に乗ったご主人と その椅子を押す奥さんのお二人が乗っていらっしゃいました。御年配のご夫婦。
車いすの操作はまだ不慣れなご様子なので 私は〈開く〉ボタンをずっと押しておりました。

とても心配らしく ご主人が奥さんに もっとテキパキと操作をしないと扉が閉まると小言を言いだし 不快に思った奥さんも無言で気まずい空気が・・・・・。ボタンを押しているから焦らなくていいのに。そのことを伝えていなから 気忙しかったのだと思いました。

 一階に着いた時 思いきって言いました。
「開くのボタンをずっと押しておりますから どうぞゆっくりとお出になって下さいね」
御夫婦揃って「すみません。有難うございました」と何度も仰って 笑顔で降りて行かれました。
初めの時も 言って差し上げれば 安心なさったのにと 遅ればせな反省。



日本の文化として育まれ 日本人ならではの 品格と道徳観から 人様に何かして差し上げたり 良いことをする時は そっと目立たないように 相手に不要な気遣いをさせないように  善行は成すべきだと 思いこんでおりましたが 時によっては口に出すことのほうが 相手にとっての親切になり 安心感に繋がるのだと感じました。

人を先に立てて 出しゃばらない 控えめで美しい行為  《謙譲の美徳》

美味しいものを勧める時も 「何もございませんが どうぞ召し上がって下さい」
よそ様に何か差し上げる時も「つまらないものですが どうぞ」

良く耳にしてきた 慣用句のようになっている言い回しだが 
「口当たりがさっぱりして美味しいですよ。どうぞ冷たいうちに召し上がってみてください」とか 
「私もよそから頂いて 美味しかったものですから 召し上がって頂きたくて」
そんなふうに言われたほうが  ずっと美味しそうだ。

《謙譲の美徳は日本人の誇りであり 大切な文化》であることを きちんと踏まえた上で 慣用表現にこだわらず素直な言葉で 自分のの思いを伝えることも 新しい時代に則したコミュニケーションの取り方ではないかとの思いに至った。病院のエレベーターの中の小さな出来事。そしてご夫婦の笑顔が気付かせてくれたこと。


拙いブロぐを最後までお読み下さって本当に有難うございます。
毎週火曜日に更新しています。次回は六月二十八日です。どうぞご覧くださいませ。
              
  
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Author:言の葉IS
みちのく秋田在住。
座右の銘{往く言葉が美しければ 還る言葉も美しい}
日常の小さな出来事を綴ります。

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